11月2日、第103回全国高校サッカー選手権静岡県大会の決勝トーナメント準々決勝が、裾野市運動公園陸上競技場で行われました。
第103回(2024年度)全国高校サッカー選手権 静岡県大会 決勝T準々決勝 1日目結果
浜松開誠館 2―1 東海大翔洋
得点:(浜)森下、水谷
(東)西端
第1シードの浜松開誠館と、県ユースリーグAで首位を独走する東海大翔洋という準々決勝屈指のカードとなった一戦は、序盤からお互いの攻撃力をぶつけ合う、がっぷり四つのハイレベルな展開となります。そして時間が経つにつれ、東海大翔洋の崩しの切り札・レフティ西田堅翔が右サイドをドリブルで制圧すると、前半31分、その西田が右サイドを抜け出し、中央に絶妙な折り返し。これにMF・西端健が合わせて東海大翔洋が先制します。以降は翔洋ペースで試合が進み、1−0のまま前半が終了しました。
後半は立ち上がりからギアを上げた浜松開誠館が攻勢に転じ、左ウイングの田中脩を中心に押し込みます。これが結果的に翔洋のキーマン、西田の攻撃を封じる形になりました。後半7分、開誠館の10番・橘風芽の強烈なミドルがポストを叩くと、後半21分、開誠館の主将・森下太陽が中央でボールを受けて腰の効いたターンで前を向くと、右足を一閃。右上隅にスーパーミドルを叩き込み、開誠館が同点に追いつきます。5分後には左サイドの田中が切れ込んでクロスを上げると、逆サイドの水谷健斗が合わせて逆転ゴール。その後も翔洋にペースを譲らず、開誠館が2−1で勝利し、3年連続の準決勝進出を決めました。前半は今大会勢いに乗る東海大翔洋のペースでリードしましたが、後半にしっかりと修正してきた浜松開誠館はさすがで、近年安定した成績を誇るチームの意地を感じた一戦でした。
藤枝明誠 0ー0 浜 名 ※無効試合
得点:(藤)
(浜)
非常に濃い霧の中始まった試合は前半7分の段階で視界不良のため2時間以上中断となり、再開後も強い雨の中での試合となりました。序盤はほぼ互角の展開ながら、徐々に藤枝明誠がペースを握ると、前半15分に右サイドの塚原が1人かわしてシュートするも、枠を捉えきれません。前半最大の決定機は35分、藤枝明誠がロングスローからエリア内で、センターバック早川銀汰が胸トラップからのボレー。1回戦でも2得点を挙げたディフェンダーが、ストライカー顔負けの身のこなしからゴールを狙いますが、ボールは惜しくもポストを叩きました。その後はそれぞれセットプレーから好機を作りますが、両チームGKの安定したセービングで共にゴールを許さず、0−0のまま前半は終了しました。
後半は開始早々の3分に、藤枝明誠の主将・キング栄志のコーナーキックから、混戦となったところをMF・塚原が至近距離から決定的なシュートを放ちますが、浜名のGK・犬塚眞智のスーパーセーブでゴールを許しません。押し気味で試合を進める明誠でしたが後半17分、塚原が前線でのディフェンスでスライディングにいったところ、スリッピーなピッチの影響もあって相手ディフェンダーの足に掛かる形となってしまい、2枚目のイエローカードで無念の退場となってしまいます。数的有利な状況となり攻勢に転じる浜名は後半21分、センターバックの絶妙なロビングパスからFW・津田がヘディングシュート。しかしここは藤枝明誠のGK・池端幹人のファインセーブでゴールを割らせません。後半23分には、明誠のキング英志から絶妙なスルーパスから、FW・水上がシュートを放ちますが、こちらも開誠館のGK・犬塚が立ちはだかります。この後は雨足がさらに強まってピッチは水たまり状態となり、もはやサッカーができる状態ではないにも関わらずそのまま試合は続きます。結局80分で決着は付かず、0−0のまま延長戦へ。水に浸かったピッチと暴風により、全くサッカーにならず、浜名の監督も中止を打診した様子が見られましたが、審判団はそのまま試合を続けます。結局その後中断になり、結果試合中止となりましたが、あまりにも遅い判断だと個人的に感じました。その後、無効試合となり、4日の16時30分から再試合と決定されたのは、選手達にとって朗報だと思います。改めて良いピッチコンディションの中で、それぞれの持ち味を存分に出して欲しいです。
第103回(2024年度)全国高校サッカー選手権 静岡県大会 決勝T準々決勝 2日目予定
11月4日には、準々決勝の残り2試合が予定されています。
■裾野市運動公園陸上競技場
10:30
静岡学園―清水桜が丘
13:30
藤枝東―飛龍
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