11月4日、第103回全国高校サッカー選手権静岡県大会の決勝トーナメント準々決勝が、裾野市運動公園陸上競技場で行われました。
第103回(2024年度)全国高校サッカー選手権 静岡県大会 決勝T準々決勝 2日目結果
静岡学園 3―0 清水桜が丘
得点:(静)篠塚2、佐々木
試合は序盤から予想通り、静岡学園がボールを支配する中で清水桜が丘がカウンターを狙う展開となりました。静岡学園は左サイドの土田と加藤のコンビネーション、右サイドのウイング・原星也のスピードを活かした攻撃で攻め込みます。前半26分には原がMF・天野太陽とのワンツーで右サイドを突破し、逆サイドからが中央に進出した加藤がディフェンスを外してシュートしますが僅かに右に外れます。試合が動いたのは前半31分、左サイドの土田がハーフェーライン手前から持ち出し、加藤とのワンツーから左サイドを突破。ディフェンスと競り合いながらも中央に絶妙な折り返しをすると、中央で待ち構えたMF・篠塚怜音が豪快に右上隅に叩き込み、先制します。その後も静岡学園がペースを握ったまま、前半を終了しました。
後半頭から、動きの良かった加藤を下げ、2年生MF・神吉を投入。後半5分、左サイドに移った原が仕掛ける姿勢を見せてタメを作ると中央に優しいパス。これを篠塚がダイレクトでスーパーミドルを決め、追加点を挙げました。その後は清水桜が丘も反撃を見せ、後半9分にはキャプテンのMF・瀧怜真が強烈なミドルを放ちますが、ボールはバーを直撃し、ゴールには至りません。再びペースを取り戻した静岡学園は後半26分、途中出場の2年生MF・佐々木が自陣深い位置で華麗なターンを見せて前を向くと、スライディングに来た桜が丘の2人もかわします。これでフリーになると中央を独走し、ゴール前左サイドにいた原にパス。若干のタメから原がアウトサイドで佐々木に戻しダイレクトでシュート。決定的な3点目を奪いました。試合全体を通じて王者の強さを見せつけた静岡学園が、貫禄の準決勝進出を果たしました。
飛 龍 3ー3(PK7−6) 藤枝東
得点:(藤)湯山2、柳川
(飛)秋山、丹羽
試合は開始早々の5分、飛龍が左サイドバック・高原のロングスローに絶対的エース・丹羽咲人が競り勝ち、最後はセンターバックの秋山が押し込んで先制する予想外の展開からスタートします。しかし藤枝東も慌てることなくサイドを起点に攻撃を仕掛け、右サイドからのクロスにエース・湯山がヘディングで飛び込みすぐさま同点に追いつきます。その後、飛龍はベタ引きとなり、藤枝東が一方的に攻め込み、飛龍が守ってただクリアする展開が続くと20分、藤枝東の10番・柳川が中央からミドルシュートをゴール右隅に決めて勝ち越します。このまま藤枝東が突き放すかと思われましたが飛龍も耐え、2−1のまま前半を折り返します。
後半は飛龍が一転して前線からの圧力を強め、藤枝東のゴールに迫ります。互角の展開が続き、次の1点がどちらが取るかという状況で、ゴールをこじ開けたのは藤枝東でした。後半21分、エリア内で楔のパスを受けた190cmのFW・市川がディフェンダー2人を引きずりながら前にボールを運び、中央へ折り返し。これに合わせたのがエース・湯山で、待望の追加点を奪います。これで勝負あったかと思われましたが、後半29分、飛龍は右サイドからエース・丹波が絶好の位置でボールを受けると、目の覚めるようなミドルをゴール左隅に突き刺します。さらに4分後の33分、ペナルティエリア右でボールを受けた丹羽が、藤枝東のキャプテン・村上を股抜きでかわし、シュートブロックに入ったディフェンスもキックフェイントでかわして同点のゴラッソ。飛龍が2点のビハインドを丹羽の獅子奮迅の活躍により追いつきます。このまま飛龍が押し込む展開が続きますが、3−3のまま終了し、試合は延長戦に突入しました。
延長前半も飛龍のDF・高原のロングスローを中心に押し込み、藤枝東が耐える展開が続きます。延長後半もお互い死力を尽くすも得点は生まれず、試合はPK戦に委ねられました。サドンデスまでもつれる勝負は勢いに勝る飛龍が制し、悲願の準決勝進出を決めました。大会前のダークホース予想をしていましたが、10番の丹羽の勝負強さと決定力は想像以上で、次戦はエコパで王者・静岡学園に挑みます。一方、藤枝東は創立100周年の節目を優勝で飾りたいところでしたが、無念の準々決勝敗退となってしまいました。
藤枝明誠 1ー0 浜名
得点:(藤)水上
2日の荒天による無効試合からの仕切り直しで、2日前とは反対の絶好のコンディションのもと試合はスタートしました。前半12分、藤枝明誠はスローインの流れからゴール前にクロスをあげ、浜名ディフェンスがミスによりクリア仕切れなかったところをエースFW・水上が逃さずシュートを決め先制します。浜名は2日前の試合の疲れからか、本来のパスサッカーが繋がらず、藤枝明誠のペースのまま何とか浜名が耐えるという形で前半を終了します。
後半は浜名も若干調子を取り戻しますが、ペースを握るまでには至りません。後半17分には藤枝明誠がクロスボールが流れた展開からMF・キング栄志が見事なターンでディフェンス2人を置き去りにし、キーパーと1対1になりますが、GKの犬塚がコースを切ってゴールを割らせません。その後も両チーム共に攻撃を仕掛けますが、得点には至らず、終始試合を優位に運んだ藤枝明誠が1−0で浜名を下し、準決勝に進出しました。
第103回(2024年度)全国高校サッカー選手権 静岡県大会 準決勝
全国高校サッカー選手権静岡県大会もいよいよ佳境に入りました。11月9日には、エコパスタジアムで準決勝が開催されます。
10:00
浜松開誠館―藤枝明誠
13:00
静岡学園―飛龍
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