平成22(2010)年度 静岡県高校サッカー選手権決勝
静岡学園 3−1 清水商業
得点者:(静)大橋、鈴木、松本
(清)前澤
この年の優勝候補筆頭は、全日本ユース(U-18)選手権4強で、卓越したテクニックとプレービジョンを誇る全国屈指の司令塔・大島僚太とキレキレのドリブルで敵陣を切り裂くトップ下・長谷川竜也、185cmのハイタワー、エースFWの鈴木健太と攻撃陣にタレントを揃える静岡学園でした。決勝トーナメント準々決勝は、飛龍を相手にまさかの先制を許すも、その後はゴールラッシュで7−1と圧勝。準決勝は前年覇者の藤枝明誠との対戦になりましたが、前半13分に大島のPKで静岡学園が先制すると、31分にも長谷川のスルーパスからFW・廣渡剛太が追加点を奪います。さらに後半32分にも途中出場のFW・中西倫也が強烈なシュートを決めて3−0と快勝し、決勝に進出しました。
静岡学園に続く優勝候補の対抗は、元日本代表の清水商業OB・風間八宏氏の息子でU-17日本代表のFW・風間宏矢、キャプテンで10番のMF・前澤甲気を中心とした清水商業でした。清水商業は、決勝トーナメント初戦の準々決勝で磐田東と対戦し、5−2と乱戦を制すると、準決勝では東海大翔洋との清水勢対決となりました。前半19分、清水商業は右コーナーキックから、ファーサイドにポジションを取っていたDF・青木翼が左足シュートを叩き込み先制します。対する東海大翔洋は前半40分、FW・遠藤聖也が同点ゴールを挙げ、1−1で前半を終了しました。後半7分、清水商業はFW風間のフリーキックから1年生FW・佐野翼がヘディングシュートを決めて勝ち越します。20分にも左コーナーキックから風間がヘディングシュートを決めて3−1で勝利し、2年連続の決勝進出を決めました。
優勝候補の本命同士の対戦となった静岡学園ー清水商業の決勝は、前半、静岡学園がMF・長谷川を中心に清水商業陣地に攻め入ります。迎えた25分、ドリブルで左サイドをえぐった長谷川が中央に折り返すと、MF大橋玄季が左足で合わせて静岡学園が先制します。33分には、右サイドからのフリーキックで大島が絶妙なボールを蹴り込むと、エースFW・鈴木健太の豪快なヘディングシュートが突き刺さり2−0。前半シュート0に終わった清水商業は、後半頭から負傷でスタメンを外れたキャプテンの前澤を投入して反撃を試みます。しかし流れは変わらず静岡学園のペースが続き、後半12分、左サイドバックの片井拓己がカットインからミドルシュートを放つと、GK・秋山瑠偉が弾いたこぼれ球をセンターバックの松本翼がスライディングで押し込み、3−0と突き放します。諦めない清水商は後半17分、前澤ー風間のホットラインで右サイドを突破すると、風間のクロスを静岡学園のGK・一ノ宮聖が弾いたところを、DF・青木がシュート。ブロックに入った大島が、2枚目のイエローカードを取られ、ペナルティキックになります。これをキャプテンの前澤が落ち着いて決め、3−1とします。大島の退場により10人となった静岡学園に対し、清水商業は猛攻を仕掛けますが、DF・金大貴主将を中心に守り抜いた静岡学園がそのまま逃げ切り、4年ぶりの県制覇を果たしました。
静岡学園は全国でも優勝候補の一角という評価で、初戦の鳥取県代表・米子北に対し2−0と完封勝利。続く2回戦は、愛媛県代表・宇和島東に対し、大島のフリーキックから長谷川、長谷川のアシストからFW・利根のゴールとこちらも2−0で3回戦に進出しました。3回戦は宮崎県代表・日章学園を相手に攻め込むもゴールが奪えず0−0で終了。PK戦で敗れ、無念の3回戦敗退となりました。
平成22(2010)年度 静岡県高校サッカー選手権結果
優 勝:静岡学園
準 優 勝 :清水商業
ベスト4:藤枝明誠、東海大翔洋
ベスト8:飛龍、藤枝東、磐田東、浜松開誠館
全国高校サッカー選手権結果:ベスト8
大会優秀選手(ベストイレブン)
GK 一ノ宮聖(静岡学園・3年)
DF 向田将吾(藤枝明誠・3年)
金 大貴(静岡学園・3年)
松本 翼(静岡学園・3年)
MF 原口祐次郎(藤枝明誠・3年)
星野有亮(静岡学園・3年)
長谷川竜也(静岡学園・2年)
前澤甲気(清水商業・3年)
FW 風間宏矢(清水商業・2年)
佐野 翼(清水商業・1年)
遠藤聖也(東海大翔洋・3年)
その他の優秀選手・チーム
・最優秀新人
佐野 翼(清水商業・1年)
・優秀GK
秋山瑠偉(清水商業・3年)
・優秀DF
新井一耀(清水商業・2年)
・フェアプレー賞
清水商業
表彰(MVP・得点王・アシスト王)
MVP
大島僚太(静岡学園・3年)
得点王
風間宏矢(清水商業・2年) 3点
佐野 翼(清水商業・1年)
アシスト王
長谷川竜也(静岡学園・2年)
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