平成24(2012)年度 静岡県高校サッカー選手権決勝
清水商業 3−0 静岡学園
得点者:(清)川尻、遠藤、風間
この年の特別シードは静岡学園、清水商業、藤枝東、藤枝明誠の4校。特に前年決勝に進出した静岡学園、清水商業はスーパーシード枠で、準決勝からの登場となりました。藤枝東は決勝トーナメント初戦の磐田東戦を2−0、準々決勝の清水東戦を1−1の末、PK戦で制し、準決勝に進出。反対のブロックでは、藤枝明誠が、初戦の東海大翔洋戦を4−2と打ち合いを制し、準々決勝の浜松開誠館をこちらも1−1の末PK戦で制し、特別シードの4校が順当に準決勝に駒を進めました。
準決勝の1試合目は、静岡学園と藤枝東の対戦となりました。この年の静岡学園は、昨年からの主力で後にプロ入りするMF・長谷川竜也、サイドバック・伊東幸敏、センターバック・木本恭生らが中心でした。試合は前半11分、静岡学園のMF・柴田則幸がPKを獲得し、MF・秋山一輝が決めて先制。続く13分にも秋山のスルーパスをで受けた長谷川が追加点を決め、あっという間に2−0とリードを広げます。37分にもトリックスター・長谷川のノールックパスからFW・野田侑成が右足で決めて突き放します。藤枝東は後半23分、MF・荒木慎平の左コーナーキックからDF・太田充彦がヘディングシュートを決めますが、反撃もここまで。3−1で逃げ切った静岡学園が2大会連続で決勝へ進出しました。
準決勝のもう1試合は清水商業と藤枝明誠の対戦となりました。前半14分、左サイドを駆け上がった清水商業のMF・中田智樹が、ミドルシュートを決めて先制。対する藤枝明誠は後半30分、ペナルティエリアでエースFW・高橋祐樹が反転からの鮮やかな左足シュートをたたき込んで同点に追いつきます。このまま延長かと思われた後半35分、U-18日本代表候補の清水商業のエース、MF・風間宏矢のサイドチェンジから、右サイドでボールを受けたMF・遠藤維也が左足で正確なシュートを決め、3年連続の決勝進出となりました。
決勝は前年と同様、静岡学園と清水商業の対戦となりました。序盤はMF・長谷川のドリブルを中心に静岡学園が攻め込みます。前半14分、右コーナーキックから、グラウンダーのクロスを2人の選手が連続でスルーし、DF・木本恭生がシュートしますが、清水商業の堅い守備にブロックされます。すると前半13分、清水商業は川尻が相手のパスをカットして左サイドの風間にスルーパスを出すと、敵陣深くまでえぐって中へ折り返し、これを川尻が左足でゴール右隅に流し込み、先制します。その後は静岡学園が攻勢を強めますが、前半終了間際、左スローインから風間がペナルティエリア内で反転し、左足で絶妙なクロスを上げると、遠藤維也がドンピシャのヘディングシュートを決めて2−0と突き放します。ペースを握った清水商業は、後半立ち上がりにもカウンターから風間が静学ゴールを脅かします。対する静岡学園も長谷川や伊東を中心に攻め込みますがゴールを割れません。迎えた後半14分、佐野のパスから抜け出した風間がそのまま右サイドを駆け上がり、左サイドネットへシュート。正に格の違いを見せつけるゴールで決定的な3点目を奪います。清水商業はその後も堅守で得点を許さず、3年連続の決勝で3度目の正直となる優勝を果たし、定年で最後の指揮となる名将・大瀧監督のキャリアに花を添えました。
全国での清水商業の初戦は、熊本県代表・ルーテル学院でした。なかなか得点を奪えずこのまま試合終了かと思われた後半ロスタイム、左サイドで風間ー中田と繋いでクロスを上げると、右サイドの遠藤維也が左足であわせ、劇的な決勝ゴールで2回戦進出。勢いに乗る清水商業は、広島県代表・山陽に対し6−0と圧勝。3回戦は優勝した千葉県代表・市立船橋に0−3で完敗し、3回戦敗退となりました。
平成23(2011)年度 静岡県高校サッカー選手権結果
優 勝:清水商業
準 優 勝 :静岡学園
ベスト4:藤枝東、藤枝明誠
全国高校サッカー選手権結果:3回戦敗退
大会優秀選手(ベストイレブン)
GK 福島春樹(静岡学園・3年)
DF 木下高彰(浜松開誠館・3年)
新井一耀(清水商業・3年)
伊東幸敏(静岡学園・3年)
MF 青木 翼(清水商業・3年)
遠藤維也(清水商業・3年)
秋山一耀(静岡学園・2年)
長谷川竜也(静岡学園・3年)
荒木慎平(藤枝東・3年)
風間宏矢(清水商業・3年)
FW 高橋祐樹(藤枝明誠・3年)
その他の優秀選手・チーム
・最優秀新人
該当者なし
・優秀GK
志村俊樹(清水商業・2年)
・優秀DF
山崎晋平(清水商業・3年)
表彰(MVP・得点王・アシスト王)
MVP
風間宏矢(清水商業・3年)
得点王
高橋祐樹(藤枝明誠・3年) 4点
アシスト王
風間宏矢(清水商業・3年) 3本
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